8つの軸のひとつ

リターンの受け取り方

インカム派資産成長派

インカムは手応えがあって続けやすく、取り崩す局面の設計も簡単。キャピタルは複利が効き、受け取らないぶん税が繰り延べられる。設問には「手取りが同じなら」と条件をそろえた項目を混ぜて、配当についての知識の差ではなく、受け取り方の好みが出るようにしてある。

この軸に優劣はありません。どちらの側にも強みと、注意すべきことがあります。 診断では6問で測り、0〜100のスコアで出します。50が中間で、そこからどちらへどれだけ寄っているかを見ます。

インカム派

定期的に受け取りたい

お金は、増えた総額よりも、毎月・毎年いくら入ってくるかで捉えます。成果が目に見えるので続けやすく、取り崩す時期の設計も組み立てやすい。反面、利回りの高さには理由があることが多く、そこを飛ばすと、受け取りは増えたのに元本が痩せていた、という形になります。受け取りと値動きを足して見るのが安全です。受け取りがあるほうが続けやすいのは確かなので、その性質は残したまま、比べる物差しだけを合計に変えれば足ります。

傾向:配当・利息・分配のように、定期的に受け取れる形を好みます。

強み:成果が見えるので、続く

受け取りがあると、続けている手応えが残ります。途中でやめてしまうことが最大の損失であることを考えると、これは効きます。将来お金を取り崩していく局面でも、どこから使うかを考えずに済みます。

注意すべきこと:利回りの高さには理由があるのに、そこを見ない

利回りが高いのは、価格が下がっているか、無理に配っているかのどちらかであることが多くあります。とくに分配金は、利益ではなく預けた元本から払い戻されている場合があり、受け取るたびに元本が減っていても、通帳には入金として表示されます。

対策:利回りではなく、受け取りと値動きを足した合計で比べる

好みを変える必要はありません。比べるときの物差しだけ変えます。あわせて、分配金のうち利益から出ている分と元本の払い戻し分を分けて確かめます。投資信託なら運用報告書に内訳が載っています。

  1. 1.利回りではなく、受け取りと値動きを足した合計で比べる
  2. 2.分配金の内訳(利益からか、元本の払い戻しか)を運用報告書で確かめる
  3. 3.配当が半分になったときの、年間の受け取り額を出す
  4. 4.利回りが高い理由が、価格が下がったからか、無理に配っているかを見分ける
  5. 5.受け取った額と、いま残っている元本を別々に書き出す

この考え方だと、こちら側の話になりやすい

勧めているものではありません。金額や使う時期は訊いていないので、何をいくら持つかは決まりません。

資産の種類
高配当株式高配当株式ETFJ-REIT・海外REIT社債・公社債投信インフラファンド個人向け国債(利子の受け取り)
持ち方・回し方
分配金の出る形で持つ受け取りを生活費に充てる設計減配に備えた予備を別に置く権利確定月をずらして受け取りを平準化する受け取りと再投資を口座ごとに使い分けるNISAの枠は、受け取りに課税が乗らない効果が大きい分に充てる
何を見て決めるか
利回りではなく、受け取りと値動きを足したトータルリターンで比べる

確認する数字

  • 受け取りと値動きを足した、この1年の合計
  • 分配金のうち、元本の払い戻しにあたる額
  • 配当が半分になったときの年間受け取り額

資産成長派

総額が増えればよい

途中で受け取ることに関心はなく、最後にいくらになっているかで考えます。受け取らない分がそのまま再投資に回るので、期間が長いほど効いてきます。一方で、途中の数字が動かないぶん、うまくいっているのかどうかが分かりにくい。確かめる場所は、いまの評価額ではなく、取り崩す年に必要な総額との距離になります。近いお金まで同じ扱いにすると、売る年を相場に決められてしまいます。

傾向:値上がりと総額の成長で受け取りたいと考えます。受け取らずに再び投じます。

強み:複利が効き、税が後ろへ回る

受け取らずに再び投じるぶん、増えた分がさらに増える形になります。受け取るたびにかかる税も、売るまで先送りされます。期間が長いほど、この差は積み上がります。

注意すべきこと:手応えが無く、続けている理由を見失う

総額が増えていても、手元には何も入ってきません。何のために続けているのかが薄れると、下がった局面で理由を作って売りやすくなります。いざ使う段になって、どこからいくら取り崩すかを決めていないことも多くあります。

対策:金額ではなく、使う場面を書いておく

「何年後に、何のために使うか」を先に書いておきます。金額の目標だけだと通過点が無く、手応えが生まれません。取り崩す年齢と、その年に必要になる額まで書ければ、続ける理由と、やめどきの設計が同時に片づきます。

  1. 1.「何年後に、何のために使うか」を先に書く
  2. 2.取り崩し始める年齢と、その年に必要になる額を書く
  3. 3.金額の目標だけで終わらせず、通過点を年で置く
  4. 4.いま売った場合にかかる税額を、一度計算しておく
  5. 5.どの資産からいくら取り崩すかの順番を決めておく

この考え方だと、こちら側の話になりやすい

勧めているものではありません。金額や使う時期は訊いていないので、何をいくら持つかは決まりません。

資産の種類
グロース株無分配型の株式インデックス投信分配金を出さない累積型(Acc型)のETF利益を内部に残して再投資する企業自社株買いで株主に返す企業
持ち方・回し方
無分配・再投資型を選ぶ受け取らずに再び投じるNISA・iDeCoで、再投資のたびに課税が挟まらないようにする取り崩す年から逆算して売る年を決める取り崩しは定率で行う
何を見て決めるか
途中の受け取りではなく、取り崩す年の総額で見る

確認する数字

  • 最初に取り崩す年と、その年に必要な額
  • その時点までの年数
  • いま売った場合にかかる税額

この軸で訊いていること

6問です。半分は逆転項目(「逆」)で、6から押した値を引いて使います。 全部を同じ向きで訊くと、読まずに端へ寄せた回答がそのままスコアになるためです。

  1. 1.税引後の手取りが同じなら、受け取らずに再び投じて資産の総額が増えるほうがいい
  2. 2.投じたお金から毎年いくらか受け取れるほうが、続けやすい
  3. 3.資産を見るとき、先に見るのは「全部でいくらになっているか」だ
  4. 4.最終的な金額が同じでも、途中で配当や分配を受け取れる形のほうがいい
  5. 5.途中で受け取れなくても、10年後の資産の総額が大きいほうを選ぶ
  6. 6.お金が目に見えて入ってこないと、投資を続けている実感がわかない

ほかの軸と重なったときに出てくること

軸を1つずつ見ていると出てこない話です。診断では、 どちらの軸もはっきり出ているときだけ出します。

積極投資 × 資産成長派

上がっているあいだは、集中していることが正しさに見える

値動きを受け入れ、受け取らずに総額で見る組み合わせです。この2つがそろうと、伸びている1つに寄っていきます。寄っている状態は、上がっている局面では判断が当たっている証拠に見えるので、減らす理由が見つかりません。問題が見えるのは下がったときで、そのときにはもう量を動かせません。

積極投資 × インカム派

「増えて、しかも受け取れる」を満たすものに寄っていく

値動きを受け入れる気持ちと、受け取りたい気持ちの両方を満たす商品は、配当利回りの高い株式に偏りがちです。利回りが高いのは、価格が下がっているか、無理に配っているかのどちらかであることが多く、その理由を見ないまま銘柄数が絞られていきます。

安定重視 × 資産成長派

増やしたいが減らしたくない、で動けなくなる

総額が増えることを望みながら、値動きは避けたいと考える組み合わせです。この2つは同時には満たせないので、結論が出ないまま預金に置かれたままになりやすくなります。どちらの気持ちも正しいので、意思の問題ではありません。

積み上げ派 × インカム派

入ってくる額を見ていて、元本が減っていることに気づかない

積みながら受け取る形です。分配金には、利益から出ている分と、預けた元本が払い戻されている分が混ざることがあります。通帳にはどちらも同じ入金として並ぶので、見分けがつきません。

安定重視 × インカム派

利回りの高さが、安心の材料になってしまう

値動きを抑えることと、受け取れることを両方重く見る組み合わせです。そのため、利回りが高いものほど「よいもの」に見えやすくなります。実際には、利回りが高いのは価格が下がっているからであることが多く、安心の材料にしていたものが、いちばんリスクの大きい部分だった、という形になりがちです。

自分がどちら側にどれだけ寄っているかは、診断で分かります。 全48問・約6分・登録不要です。

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