8つの軸のひとつ

計画の起点

目標逆算派積み上げ派

「いま/先」は、先を見る側が賢く見えるので捨てた。「逆算 ↔ 積み上げ」も、逆算のほうが計画的で高度に見える。どちらも将来を見ていて、違うのは何を起点に決めるかだけなので、そう書いてある。

この軸に優劣はありません。どちらの側にも強みと、注意すべきことがあります。 診断では6問で測り、0〜100のスコアで出します。50が中間で、そこからどちらへどれだけ寄っているかを見ます。

目標逆算派

将来必要な金額から、いますることを決める

先にいつ、いくら要るかを置いて、そこから逆算していますることを決めます。目的がはっきりしているので途中でぶれず、金額の根拠も説明できます。弱いのは前提が外れたときで、利回りや収入の見込みがずれると、計画ごと作り直しになりがちです。目標額ではなく、前提のほうを定期的に更新する形にしておくと崩れません。目標が動いたのではなく前提が動いたのだ、と切り分けられれば、作り直さずに続けられます。

傾向:将来必要な金額を先に置いて、そこからいますることを決めます。

強み:必要な額がはっきりして、途中でぶれない

いくら要るかが決まっているので、毎月の額に迷いがありません。相場や周りの話に振られにくく、判断の回数そのものが少なくて済みます。足りているか足りていないかも、そのつど分かります。

注意すべきこと:前提が外れたときに、計画ごと崩れる

目標からの引き算は、置いた前提(利回り・収入・時期)の上に立っています。前提のどれかが外れると、計算全体がやり直しになります。届かないと分かった時点で、続ける気力ごと失われることがあるのが、いちばん重い問題です。

対策:目標ではなく、前提のほうを毎年書き換える

計画の立て方は変えません。前提を見直す日を先に決めます。年に1回、置いていた利回り・収入・使う時期の3つだけを確かめて、ずれていたらそこを更新します。目標額を下げる必要はありません。

  1. 1.前提を見直す日を、毎年の予定に入れる
  2. 2.見直すのは利回り・収入・使う時期の3つだけにする
  3. 3.目標額は下げない。ずれた前提のほうを更新する
  4. 4.収入が2割減ったときの必要額を、いま一度出しておく
  5. 5.前回いつ見直したかを、どこかに書き残す

この考え方だと、こちら側の話になりやすい

勧めているものではありません。金額や使う時期は訊いていないので、何をいくら持つかは決まりません。

資産の種類
受取時期の決まった積立商品(学資の積立)満期のある債券個人年金目標時期に合わせたターゲットイヤー型の投信
持ち方・回し方
必要額から逆算した積立額目標の時期に合わせた期間設計(満期・償還年を合わせる)前提(利回り・収入・使う時期)の年次見直し目的ごとに口座や器を分ける達成率ではなく、残りの必要額で進み具合を見る使う時期で器を選ぶ(60歳以降ならiDeCo・企業型DC、それ以前ならNISA)
何を見て決めるか
目標額と、そこへ至るお金の出入りから判断する

確認する数字

  • 計画で置いている年あたりの利回り
  • 収入が2割減ったときに変わる、毎月の必要額
  • 前提を最後に見直した年月

積み上げ派

いま出せる金額から、将来を積み上げる

先に目標額を決めるより、いま出せる額から始めて積み上げていきます。動き出しが速く、収入が変わっても続けやすいのが強みです。ただ、着地点を決めていないぶん、このまま続けて足りるのかどうかが分かりません。いまの積立額で何年後にいくらになるかを一度だけ出しておくと、続けること自体の意味がはっきりします。足りないと分かったときに、初めて額を動かせば済みます。

傾向:いま出せる金額を先に置いて、将来はその積み上がりとして考えます。

強み:始められるし、続く

計画が完成しないと動けない、ということがありません。金額に無理がないので、収入が変わっても続けられます。資産形成でいちばん効くのは期間の長さなので、早く始まって長く続くこと自体が成果になります。

注意すべきこと:間に合うかどうかが、直前まで分からない

積み上げには、足りているかを知らせる仕組みがありません。いちばん起きやすいのは、大きな支出が来る年に届いていないとその年になって気づくことです。分かった時点では、期間の力をもう使えません。

対策:額は変えない。到達額と支出予定を、並べて見るだけ

積立額を増やせ、という話ではありません。いまの積立のままだと何年後にいくらになるかを出して、いちばん早く来る大きな支出の年と並べます。足りていれば何もしなくてよく、足りなければ「何年足りないか」が分かります。

  1. 1.いまの積立のまま、10年後にいくらになるかを出す
  2. 2.いちばん早く来る大きな支出の年と、その額を書く
  3. 3.その2つを並べて、足りているかだけを見る
  4. 4.足りなければ「何年足りないか」を数える
  5. 5.額を増やすかどうかは、それを見てから決める

この考え方だと、こちら側の話になりやすい

勧めているものではありません。金額や使う時期は訊いていないので、何をいくら持つかは決まりません。

資産の種類
いつでも増減できる積立型の投信少額から買える投信・ETF単元未満株
持ち方・回し方
定額の自動積立収入が増えた月の増額設定余剰が出たときのスポット買いいまの積立額で届く到達額の試算資産クラスごとの比率を決めてから金額を割り振るNISAのつみたて投資枠で、いつでも増減できる積立にする
何を見て決めるか
いまの資産の配分と、出せる額から判断する

確認する数字

  • いまの積立を続けた場合の、10年後の到達額
  • いちばん早く来る大きな支出の年と、その額
  • その年までに積み上がっている見込み額

この軸で訊いていること

6問です。半分は逆転項目(「逆」)で、6から押した値を引いて使います。 全部を同じ向きで訊くと、読まずに端へ寄せた回答がそのままスコアになるためです。

  1. 1.毎月の積立は、いま無理なく出せる金額で決めて、将来はその結果として考える
  2. 2.何年後にいくらの金額が要るかを決めて、そこから毎月の積立額を出したい
  3. 3.先のことは変わるので、目標の金額を細かく決めても仕方がないと思う
  4. 4.貯める目標の金額がはっきりしていないと、進めにくい
  5. 5.積立は、まず始めてしまって、続けながら調整していくほうがやりやすい
  6. 6.お金のことは、ゴールを決めてから逆算して考えるほうだ

ほかの軸と重なったときに出てくること

軸を1つずつ見ていると出てこない話です。診断では、 どちらの軸もはっきり出ているときだけ出します。

目標逆算派 × 積極投資

必要な利回りから決めて、耐えられる下落を後回しにする

目標額と期間が先にあると、そこから「年◯%必要だ」という数字が出ます。そのあとで、その利回りが取れそうな置き方を探すことになります。この順序だと、リスクの量が目標の側から決まってしまい、自分が実際にどこまでの下落に耐えられるかを一度も確かめないまま踏み込むことになります。

目標逆算派 × ルール派

前提が古くなっても、そのまま回り続ける

いちばん気づきにくい組み合わせです。目標からの引き算は前提の上に立っていて、ルールは見直す用事を発生させません。計画どおりに動いているので、何も間違っているように見えません。収入も制度も相場の前提も変わっているのに、数年そのまま、ということが起きます。

積み上げ派 × 状況判断派

何も決まらないまま、時間だけが過ぎる

金額も決めず、動かし方も決めない組み合わせです。どちらも単体では自然な選び方ですが、重なると「いつか決めよう」の状態が続きます。資産形成でいちばん効くのは期間の長さなので、決まらない期間そのものが、いちばん大きな損失になります。

積み上げ派 × インカム派

入ってくる額を見ていて、元本が減っていることに気づかない

積みながら受け取る形です。分配金には、利益から出ている分と、預けた元本が払い戻されている分が混ざることがあります。通帳にはどちらも同じ入金として並ぶので、見分けがつきません。

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ほかの7つの軸