8つの軸のひとつ
運用の決め方
ルール派状況判断派
測っているのは決め方の好みであって、仕組みができているかではない。ルール側は前提の変化に気づけず、状況調整側は下落局面で手が止まる。
この軸に優劣はありません。どちらの側にも強みと、注意すべきことがあります。 診断では6問で測り、0〜100のスコアで出します。50が中間で、そこからどちらへどれだけ寄っているかを見ます。
ルール派
先に決めて、そのとおりに回す
決めるのは最初の一回で、あとは決めたとおりに回すのが性に合っています。感情が入らず、時間も取られません。危ないのは、前提が変わってもルールだけが回り続けることです。ルールそのものに、毎年いつ見直すかを書き足しておけば、放っておける強みを保ったまま、古くなったことに気づけます。決めておくのは日付だけで十分です。手を動かす回数が少ないほど、この考え方は強く効きます。
傾向:先に決めて、そのとおりに回します。判断の回数を減らしたいと考えます。
強み:感情が入らず、時間もかからない
相場が下がった月にも、上がった月にも、同じことをします。いちばん判断を誤りやすい場面で判断しなくて済むので、結果が安定します。毎月考える時間も要りません。
注意すべきこと:前提が変わっても、そのまま回り続ける
ルールの強みは、見直す用事が発生しないことです。弱点もまったく同じところにあります。収入が変わっても、制度が変わっても、家族構成が変わっても、ルールは何も言ってきません。何年も気づかないまま続くのは、だいたいこの形です。
対策:見直す日そのものを、ルールに入れる
中身を頻繁に変える必要はありません。「毎年◯月に見直す」という一文をルールに足すだけです。決めるべきなのは内容ではなく、いつ見るかのほうです。
- 1.「毎年◯月に見直す」の一文を、ルールそのものに足す
- 2.何を見直すかは、そのとき決めればよい
- 3.いまのルールを決めた年月を書き出す
- 4.そのあと収入が変わった回数と、積立額を変えた回数を数える
- 5.次に見直す日を、いま決めて予定に入れる
この考え方だと、こちら側の話になりやすい
勧めているものではありません。金額や使う時期は訊いていないので、何をいくら持つかは決まりません。
- 資産の種類
- インデックス投信バランス型の投信(4資産・8資産均等型)ターゲットイヤー型の投信自動積立・自動リバランスのできる器
- 持ち方・回し方
- 定額の自動積立決めた配分へ戻す(リバランス)年1回の見直し日を予定に入れる配分が決めた幅からずれたときだけ動かす売買のルールを書き出して残すNISAのつみたて投資枠とiDeCoで、判断を挟まず回る形にする
- 何を見て決めるか
- 判断の回数を減らし、回り続ける形をつくる
確認する数字
- いまのルールを決めた年月
- そのあと収入が変わった回数と、積立額を変えた回数
- 次に見直す日
状況判断派
そのときの状況を見て決める
そのときの条件を見て決めたいので、決め打ちの仕組みには収まりません。条件のよいものへ乗り換えられるのが強みです。反面、判断の回数が増えるほど、決め切れない日と、動きすぎる日が出てきます。動く条件を先に書き出しておくと、判断の自由は残したまま、迷う時間だけを減らせます。全部を裁量にせず、積み立ての下限だけ自動にしておくと、判断しなかった月にも積み上がります。効くのは、条件が実際に動く場面です。
傾向:そのときの状況を見て決めます。決め打ちにせず、変えられる余地を残します。
強み:変化に合わせられて、条件のよい機会を拾える
収入が増えた月に多く回す、条件のよい制度が始まったら乗り換える、といった動きが自然にできます。前提が変わったことにも早く気づきます。ルールで回している人がいちばん苦手な部分です。
注意すべきこと:いちばん買える月に、手が止まる
そのつど決める形は、判断できる状態であることが前提になっています。相場が大きく下がった月は、金額としてはいちばん多く買える月ですが、同時にいちばん決めにくい月でもあります。
対策:下限だけを自動にする。全部は自動にしない
そのつど決めることをやめる必要はありません。毎月の最低額だけ自動で動く形にして、それ以上の上乗せはこれまでどおり自分で決めます。決められない月にも下限は動き、判断できる月には強みがそのまま残ります。
- 1.毎月の最低額だけ、自動で動く形にする
- 2.それ以上の上乗せは、これまでどおり自分で決める
- 3.全部を自動にしない。判断できる月の強みを残す
- 4.この1年で動かした月と、動かさなかった月を並べる
- 5.1年後の残高がいくらになる見込みかを出す
この考え方だと、こちら側の話になりやすい
勧めているものではありません。金額や使う時期は訊いていないので、何をいくら持つかは決まりません。
- 資産の種類
- 個別に選べるもの(個別株・ETF)募集回号のある債券(個人向け国債・新発社債)外貨建ての資産
- 持ち方・回し方
- 状況を見たスポット買い条件のよい制度・商品への乗り換え下限だけ自動積立にして、残りを裁量に回す指値・逆指値で入り口と出口を置く動く条件を先に書き出しておくNISAの成長投資枠を、自分で判断して買う分に充てる
- 何を見て決めるか
- 動く条件を先に決めて、その範囲で判断する
確認する数字
- この1年で実際に動かした回数と、動かさなかった月
- 自動で動いている月あたりの額
- 1年後の残高の見込み
この軸で訊いていること
6問です。半分は逆転項目(「逆」)で、6から押した値を引いて使います。 全部を同じ向きで訊くと、読まずに端へ寄せた回答がそのままスコアになるためです。
- 1.お金を動かすときは、そのときの相場や家計の状況を見て決めたい
- 2.お金は、先にルールを決めて、そのとおりに動かすほうが気が楽だ逆
- 3.家計や収入が変われば、決めていたお金のやり方も変えていいと思う
- 4.一度決めたお金のやり方は、しばらく変えずに続けたい逆
- 5.積立や投資を、その月ごとに自分で判断して動かすことに抵抗はない
- 6.お金のことは、考えなくても進んでいく形にしておきたい逆
ほかの軸と重なったときに出てくること
軸を1つずつ見ていると出てこない話です。診断では、 どちらの軸もはっきり出ているときだけ出します。
目標逆算派 × ルール派
前提が古くなっても、そのまま回り続ける
いちばん気づきにくい組み合わせです。目標からの引き算は前提の上に立っていて、ルールは見直す用事を発生させません。計画どおりに動いているので、何も間違っているように見えません。収入も制度も相場の前提も変わっているのに、数年そのまま、ということが起きます。
積極投資 × 状況判断派
いちばん多く買える月に、いちばん決めにくい
値動きを受け入れられることと、下げた月に判断できることは別です。大きく下がった月は、同じ金額でいちばん多く買える月ですが、同時にいちばん決心がつかない月でもあります。結果として、上がっている月に買い、下がっている月に見送る形になりやすくなります。
安定重視 × ルール派
安全な側で固定されて、物価上昇に気づかない
値動きを抑えた形を決めて、そのまま回している状態です。額面は1円も減らないので、問題があるようには見えません。ただし物価が年2%上がると、10年で同じ100万円がおよそ82万円ぶんの買い物しかできなくなります。ルールで回しているぶん、それを確かめる機会が来ません。
積み上げ派 × 状況判断派
何も決まらないまま、時間だけが過ぎる
金額も決めず、動かし方も決めない組み合わせです。どちらも単体では自然な選び方ですが、重なると「いつか決めよう」の状態が続きます。資産形成でいちばん効くのは期間の長さなので、決まらない期間そのものが、いちばん大きな損失になります。
情報重視派 × 状況判断派
情報を見るたびに、方針が変わる
外の意見を参照することと、そのつど決めることが重なると、新しい話を見るたびに考えが動きます。どちらも単体では長所ですが、重なると判断が終わらなくなり、結局いちばん最近見たものに従うことになります。
自己判断派 × ルール派
自分のルールを、外の変化で更新しない
自分の基準で決めて、決めたとおりに回す組み合わせです。流されないという強みがそのまま、制度が変わったこと・条件が変わったことを知る経路が無い、という弱点になります。使えるようになった制度を使わないまま何年も過ぎる、という形が起きやすくなります。
ざっくり派 × ルール派
何年も、中身を開かないまま動き続ける
細かい増減を追わないことと、決めたとおりに回すことが重なると、口座を開く用事がまったく発生しません。続けるうえでは強い形ですが、手数料の変更も、商品の中身の入れ替わりも、気づかないまま通り過ぎます。
細かく見る派 × 状況判断派
見るたびに、動かす理由が見つかる
こまめに見ることと、そのつど決めることが重なると、1か月の上下がそのまま判断の材料になります。本来は10年で考えるお金でも、その月の増減で決めたくなります。売り買いの手数のぶんだけ、成果が削られます。
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