個人事業のまま?法人化したら家族全体のお金はいくら変わる?

個人事業のまま続けた場合と、法人にした場合で、 家族が使えるお金と会社に残るお金がどう変わるかを並べます。 税だけでなく、社会保険と法人化で増える固定費も入れています。

約2分で結果

いまの事業と、これからの条件

1年でどう変わるか

項目個人事業のまま法人にした場合
家族が使えるお金922万円706万円
会社に残るお金個人がすぐに使えるお金ではありません—260万円
税の合計所得税・住民税・個人事業税/法人税等・均等割450万円232万円
社会保険の合計法人は本人 130万円 + 会社 132万円128万円262万円
法人化で増える固定費法人住民税の均等割と、会計・税務の費用—47万円
家族+会社の合計922万円966万円

家族が使えるお金の差

−217万円

役員報酬は月81万円として計算しています。

家族+会社の差(参考値)

+43万円

会社に残るお金を含みます。個人へ移すときの税は入っていません。

利益がいくらから逆転するか

この条件では、年間の事業利益が約1,335万円のあたりから、家族+会社に残るお金が法人側で多くなります。

この金額を超えたら法人化したほうがよい、という意味ではありません。 家計で使いたい額、会社に残せる額、所在地、年齢のどれか1つを変えると動きます。

年間に残るお金(万円)

法人の線は、家族が使えるお金と会社に残るお金を足した額です。 会社に残るお金は、個人がすぐに使えるお金ではありません。

年間の事業利益個人事業(家族)法人(家族)法人(会社)差
300万円165万円167万円3万円+6万円
500万円324万円294万円7万円−24万円
750万円490万円455万円7万円−28万円
1,000万円650万円604万円1万円−44万円
1,250万円794万円706万円66万円−22万円
1,500万円922万円706万円260万円+43万円
2,000万円1,179万円706万円624万円+151万円
3,000万円1,595万円706万円1,256万円+367万円
  • ・家計で使いたい金額(年700万円)は、どの利益でも同じものとしています。利益が増えたぶんは、会社に残る側へ回ります。
  • ・国民健康保険料は入力された年106万円を全区間で同じものとしています。実際は所得で変わるため、利益が小さいところでは個人事業の負担を大きく見積もります。そのあたりで法人が勝って見える場合は、この影響を疑ってください。
  • ・設立費用は年間の差に入っていません。回収年数として別に出しています。

設立にかかる公的な費用

15万円

株式会社の設立登記の登録免許税(下限が当たっています)。家族+会社の差がこのままなら、約0.3年で戻ります。

新設法人の消費税

免税にならない

  • ・適格請求書発行事業者は、基準期間における課税売上高にかかわらず納税義務が免除されません。

あなたの場合は?

金額だけでは決まりません。5つに答えると、どこから確かめるかが出ます。

Q1毎年の利益は安定していますか?

Q2利益の一部を会社に残せますか?

Q3家族が事業に関わっていますか?

Q4今後、従業員を雇う予定はありますか?

Q5法人化を考える主な理由は?

あと5問こたえると診断できます

この試算の前提

  • ・令和8年度(2026年4月〜2027年3月)の月額17,920円で計算しています。保険料は毎年度見直されます。
  • ・前納や口座振替による割引は含みません。それらを選んだ場合は、この額より小さくなります。
  • ・保険料の免除や納付猶予を受けている場合は当てはまりません。
  • ・個人事業税の課税標準では、青色申告特別控除を足し戻します(所得税とは課税標準が違います)。
  • ・事業主控除は年290万円です。営業期間が1年未満の場合は月割りになります。
  • ・税率と業種の区分は東京都のページから読んだものです。自分の事業がどの区分かは、出典の業種一覧で確かめてください。
  • ・事業専従者給与(控除)の額が所得税と個人事業税で違う場合の調整は入れていません。
  • ・事業所得には給与所得控除がありません。法人化して役員報酬にすると給与所得控除が効くようになります。
  • ・住民税は所得割10%(標準税率)と均等割5,000円で計算しています。調整控除と非課税限度額は入れていません。
  • ・消費税は入れていません。課税・免税の判定は別に行ってください。
  • ・事業専従者がいる場合、その人自身にかかる税はここに含みません。
  • ・国民健康保険料は入力された年額をそのまま使い、社会保険料控除にも同額を入れています。
  • ・健康保険は協会けんぽの全国平均(9.90%)で計算しています。健康保険組合・共済組合は料率が違います。
  • ・雇用保険はかからないものとして計算しています(役員など、被保険者でない場合)。
  • ・住民税は、この年の所得に対してかかる額です。実際に給与から引かれるのは翌年6月からなので、前年と年収が大きく違う年は、今年の手取りとずれます。
  • ・均等割は5,000円(森林環境税を含む標準)で計算しています。自治体によって上乗せがあります。
  • ・厚生年金の標準報酬月額は65万円で頭打ちです。これを超える報酬を払っても、厚生年金と子ども・子育て拠出金は増えません。
  • ・会計上の利益と税務上の課税所得を同じものとして計算しています(概算)。
  • ・繰越欠損金・税額控除・外形標準課税・均等割は入っていません。
  • ・地方税法の標準税率です。自治体が標準税率を超える税率を定めている場合は、この額より大きくなります。
  • ・事業年度の途中で設立・解散した場合は、月割りで計算されます。この額は1年を通して事業年度があった場合のものです。
  • ・株式会社の設立登記の登録免許税です。資本金の7/1000で、15万円に満たないときは15万円になります。
  • ・定款認証の手数料、司法書士等への報酬、会社印の代金は含みません。額が法令で決まっておらず、依頼先で変わるためです。見積りが分かっていれば入力してください。
  • ・その他の費用は0円として計算しています。実際にはこれより多くかかります。
  • ・設立1期目の判定です。2期目以降は特定期間の課税売上高などで変わります。
  • ・相続・合併・分割を伴う場合は別の判定になります。
  • ・簡易課税や2割特例を選ぶかどうかは、ここでは扱っていません。
  • ・会社に残ったお金は、個人が自由に使えるお金ではありません。あとで役員報酬・配当・退職金・清算で個人へ移すときに、改めて税がかかります。この試算にその将来の税は入っていません。
  • ・役員報酬は、家計で使いたい額に手取りが届くいちばん小さい月額を置いています。いくらにするのが有利かは、この診断では決めていません。
  • ・消費税は、免税と判定できた場合でも差額に入れていません。
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