リボ払いの手数料とは
リボ払い(リボルビング払い)は、利用した金額にかかわらず、あらかじめ決めた方法で 毎月支払っていく方式です。支払いが翌月以降に繰り延べられる代わりに、その間の残高に対して手数料がかかります。
この手数料は、買い物のたびに一度だけ取られる手間賃ではありません。 支払いが終わるまで、毎月かかり続けます。ここがリボ払いの費用を分かりにくくしている点です。
分割払いと混同されがちですが、性質が違います。 分割払いは「この買い物を何回で払うか」を買うたびに決める仕組みで、 支払い回数と総額が最初に確定します。リボ払いは買い物ごとではなく、いくつもの利用がひとつの残高にまとまり、そこに対して毎月支払う仕組みです。
そのため、利用を重ねるほど残高は増え、支払いが終わる時期は後ろにずれていきます。 「毎月の支払額が一定で分かりやすい」という利点の裏側に、いつ終わるのかが見えにくいという性質があります。
手数料は何に対して発生する?
手数料の対象は、買った金額ではなくその時点の支払残高です。 返済が進んで残高が減れば、その月にかかる手数料も減ります。逆に、新たに利用を重ねれば 残高が増え、手数料も増えます。
ここで押さえておきたいのは、手数料の対象が「まだ返していない金額」であるという点です。 10万円の買い物をリボ払いにして、そのうち3万円を返し終えていれば、 その後の手数料は残り7万円に対してかかります。返した分は、以後の手数料の計算から外れていきます。
逆に、返済の途中で新しい買い物をリボ払いにすれば、その金額が残高に積み上がります。 毎月きちんと払っているのに残高が減っている実感がない、という状態は、 返している額と新しく増えている額が釣り合ってしまっているときに起こります。
残高が大きいと手数料が増える理由
手数料は「残高 × 率 × 期間」で決まるため、残高が2倍になれば手数料も2倍、 返し終わるまでの期間が2倍になれば手数料も概ね2倍になります。 つまり手数料の総額を左右するのは、次の3つです。
- 残高の大きさ
- 手数料率
- 返し終わるまでの期間
このうち手数料率は契約で決まっていて、簡単には変えられません。 残高と期間は、返し方によって変えられます。ここが後で効いてきます。
毎月の支払額と元金の関係
毎月支払う金額は、そのまま残高から引かれるわけではありません。 先に手数料が差し引かれ、残った分だけが元金に充てられます。
毎月同じ額を払っているのに残高がなかなか減らない、という感覚はここから来ます。 支払額が小さいほど、手数料に取られる割合が大きくなり、元金の減りは遅くなります。
図のように、返済が進むほど手数料の部分は小さくなり、元金に充てられる額は増えていきます。 序盤ほど元金の減りが遅く、後半になるほど加速する、というのがリボ払いの返し方の形です。 ここを知らないまま「毎月2万円払っているから、50万円なら25か月で終わるはず」と考えると、 実際の完済時期は大きくずれます。
残高が大きいほど、その月の手数料も大きくなります。 支払額を最低額に設定したまま利用を重ねると、この境目に近づいていきます。 明細の元金充当額が毎月いくらになっているかを見れば、 いまどのくらいの速さで減っているのかが分かります。
手数料率はどこを見る?
手数料率は、カード会社のアプリや利用明細に「実質年率」「手数料率」として記載されています。カードや契約によって異なります。一般的な水準として出回っている数字ではなく、 ご自身の明細に書かれている数字を確認してください。
明細で見るところ
- 支払残高(リボ残高)
- 実質年率・手数料率
- 今回のお支払い金額
- そのうちの手数料と元金充当額
カードを複数枚持っている場合、手数料率は枚ごとに違うことがあります。 同じ会社のカードでも、契約した時期やカードの種類によって条件が変わることがあるため、枚ごとに確認するのが確実です。
また、支払い方法をあとからリボに変更した場合や、 自動的にリボ払いになる設定のカードでは、本人が意識しないまま残高が積み上がることがあります。 利用明細で「リボ残高」の欄がいくらになっているかを、まず一度確認してみてください。
手数料を減らす3つの入口
手数料は「残高 × 率 × 期間」で決まります。減らせる入口も、この3つしかありません。 どれが自分に効くかは、いまの契約と家計の状況によって変わります。
1. 残高を減らす
いちばん確実な方法です。手元の資金から追加で返済すれば、その分だけ残高が下がり、 そこから先の各月にかかる手数料が小さくなります。全額でなくても効果があります。
ただし、手元の現金を減らしすぎると、急な出費で再び借りることになりかねません。返したあとに手元にいくら残るかを先に決めてから、返す金額を決めてください。
2. 期間を短くする
毎月の支払額を上げれば、元金に回る額が増えて完済が早まります。 会員サイトで支払コースを変更できるカードでは、この見直しがすぐにできます。 追加でまとまった資金を用意できなくても、毎月の額を数千円上げるだけで期間は変わります。
反対に、支払額を下げると当座の負担は軽くなりますが、期間が延びるぶん手数料の総額は増えます。 負担を軽くすること自体が悪いわけではありませんが、その分だけ払う総額は増えるという関係は知っておいてください。
3. 新しく増やさない
見落とされやすいのがこれです。返済を続けていても、 新しい買い物をリボ払いにすれば残高は増えます。返している額と増えている額が釣り合っていると、 残高は横ばいのまま、手数料だけを払い続けることになります。
自分の残高・手数料率・毎月の支払額を入れると、 追加返済でいくら減るか、完済が何か月早まるかを 繰り上げ返済の診断 で試算できます。手元にいくら残るかまで含めて確認できます。
繰り上げ返済するとどう変わる?
手数料は残高に対してかかり続けます。裏を返せば、残高を早く減らせば、その後に発生するはずだった手数料は発生しません。 全額でなくても、一部を追加で返すだけで効果があります。
どのくらい減るかは、残高・手数料率・毎月の支払額・追加で返す金額で決まります。 具体的な金額は 繰り上げ返済の診断で試算できます。手続きの実際は 一括返済・繰り上げ返済の記事にまとめています。
よくある行き違い
「毎月きちんと払っているのに、なぜ終わらないのか」という感覚は、 この仕組みを知ると説明がつきます。払っている額のうち、 元金に回っているのは一部だからです。
もうひとつは、利用の追加です。返済しながら新しくリボ払いを重ねると、 減った分だけ増えるため、残高は横ばいのままになります。 この状態では、手数料だけを払い続けることになります。
まずは明細を開いて、支払残高と元金充当額の2つを見てください。残高がいま増えているのか減っているのかが分かれば、次に何をすればよいかも決まります。
