国税庁

退職金にかかる税金は、どう決まる?

退職金は、他の所得と合算せずに計算します。控除を引き、さらに2分の1にしてから税率をかけます。 iDeCoを一時金で受け取るぶんも、同じ退職所得として扱われます。 このルールはiDeCoだけのものではなく、企業型DC・小規模企業共済の一時金にも同じ表を使います。 改正で動くので、1つの現在値ではなく、適用される期間ごとに持っています。

年1回取得2026年8月22日確認国税庁の公表ページ

計算の順番

  1. 1. 退職所得控除額= 勤続年数から決まる額(下の表)
  2. 2. 退職所得=(受取額 − 退職所得控除額)× 1/2(1,000円未満切り捨て)
  3. 3. 所得税= 退職所得 × 税率 − 控除額(他の所得と合算しない)
  4. 4. 住民税= 退職所得 × 10%(分離課税。均等割・調整控除はなし)

退職所得控除額

金額ではなく年数から決まります。会社の退職金なら勤続年数、iDeCoの一時金なら掛金を払った年数です。 1年未満の端数は切り上げます。

勤続年数控除額の計算控除額
20年以下400,000円 × 年数(最低800,000円)
20年超8,000,000円 + 700,000円 × (年数 − 20年)
5年2,000,000円
10年4,000,000円
15年6,000,000円
20年8,000,000円
25年11,500,000円
30年15,000,000円
35年18,500,000円
38年20,600,000円

勤続5年以下の例外

短期間で受け取る場合、2分の1にできる範囲に制限があります。

区分2分の1にできる範囲
役員等で勤続5年以下できない(全額が退職所得)
役員等以外で勤続5年以下控除後の額のうち3,000,000円まで。超えた部分はできない

期間ごとのルール

前に受け取った退職手当等と勤続期間が重なっていると、重なった年数に対応する控除額が差し引かれます。 さかのぼる年数は、どちらを先に受け取るかと、いつ支払われるかで違います。 退職手当等の支払日がどの期間に入るかで引きます。

2022年1月1日から2025年12月31日まで

令和4年分から。短期退職手当等の300万円超は2分の1にできない

項目
退職所得控除(勤続20年以下・1年あたり)400,000円
退職所得控除(20年超の部分・1年あたり)700,000円
控除の最低額800,000円
勤続5年以下で2分の1にできる上限3,000,000円
確定拠出年金の一時金 → 会社の退職金でさかのぼる年数前年以前4年内(5年ルール)
会社の退職金 → 確定拠出年金の一時金でさかのぼる年数前年以前19年内
住民税(分離課税)10%

2026年1月1日から(終わりは決まっていません)

令和7年度改正。DC一時金を先に受け取ったあとの遡及が4年→9年

項目
退職所得控除(勤続20年以下・1年あたり)400,000円
退職所得控除(20年超の部分・1年あたり)700,000円
控除の最低額800,000円
勤続5年以下で2分の1にできる上限3,000,000円
確定拠出年金の一時金 → 会社の退職金でさかのぼる年数前年以前9年内(10年ルール)
会社の退職金 → 確定拠出年金の一時金でさかのぼる年数前年以前19年内
住民税(分離課税)10%

同じ年に受け取る場合は、合算して1件として計算します。控除を2回使うことはできません。

なぜこの数字を持っているか

iDeCoの効果を出すには、拠出時の軽減だけでなく、受け取るときの税額が要ります。 そして受取時の税額は、会社の退職金と同じ枠を分け合うため、片方だけでは決まりません。 この表はiDeCoの診断のほか、企業型DCや小規模企業共済を扱うときにも同じものを使います。

出典

この数字を使って計算する

ここに載せている率と控除額を、そのまま使って計算しています。数字を書き写す必要はありません。

退職金とiDeCoを合わせて計算する

この数字は、自動では書き換えません。

退職所得控除と重複調整のルールは月1回の見張りで公表ページと突き合わせていますが、 差が見つかっても値は自動で入れ替えません。改正の「年分」と「施行日」はずれる年があり、 公表ページの数字をそのまま入れると、年の途中で誤った額を出すことになるためです。 人が確認してから、期間を足す形で反映します。

この数字の更新について

  • ・税制と保険料率は、金利のような自動反映にしていません。
  • ・一次資料の取得 → 差分の検知 → 人による確認 → 確認日の記録 → 反映、の順で更新します。
  • ・改正の適用時期は「年分」と「施行日」でずれることがあり、数値だけを機械的に差し替えると、 その年の途中で誤った額を出すことになるためです。
  • ・値のすぐ横に確認日を出しています。古いまま置かれていないか、そこで判断できます。