国税庁

配当から引かれる税金は、いくら?

上場株式の配当は、証券口座に入る時点ですでに税金が引かれています。 引かれるのは所得税・復興特別所得税と地方税を合わせて20.315%。 そのままにしておけば納税は終わりますが、申告して別の方式を選ぶこともできます。 方式は3つあり、できることが違います。

改正時取得2026年8月17日確認国税庁の公表ページ

引かれる率

上場株式等の配当から源泉徴収される率です。金額によって変わりません。

区分内訳
所得税・復興特別所得税15.315%所得税15% + 復興特別所得税(所得税額の2.1%)
地方税5%配当割
合計20.315%受け取るときに源泉徴収される

復興特別所得税は、平成25年から令和19年(2037年)までの各年分に課されます。 この期間が終わると、所得税15%と地方税5%の合計20%になります。

配当を受け取ったときの手取り

申告不要のまま(源泉徴収で終わり)にした場合です。 利回りを預金の金利と比べるときは、必ずこの税引後の額で比べてください。

配当(税引前)引かれる税金手取り
10,000円2,031円7,969円
50,000円10,157円39,843円
100,000円20,315円79,685円
300,000円60,945円239,055円
1,000,000円203,150円796,850円

実際には銘柄ごと・支払いごとに端数処理が入るため、合計は表と数円ずれます。 NISA口座で持っている株の配当は、条件を満たせばこの税金がかかりません。

3つの課税方式

上場株式等の配当(大口株主を除く)は、この3つから選べます。 何もしなければ「申告不要」です。

方式税率株の売却損と相殺配当控除合計所得金額
申告不要何もしなければこれ引かれた時点で終わり。確定申告に書かない源泉徴収の20.315%で確定できない使えない入らない
申告分離課税ほかの所得と分けて申告する。株の売却損と相殺できる税率は源泉徴収と同じ20.315%できる使えない入る
総合課税給与などと合算して申告する。配当控除を使える所得税は累進税率(5〜45%)+復興特別所得税、住民税は10%できない使える入る

右端の「合計所得金額」が要点です。ここに入ると、国民健康保険料や後期高齢者医療の保険料、 配偶者控除や扶養の判定、各種の所得制限まで動きます。 税額だけを比べて申告すると、保険料が上がって差し引きで損をすることがあります。

配当控除の率

総合課税を選んだときだけ使えます。会社が法人税を払ったあとの利益から配当が出ているため、 二重になるぶんを調整するものです。 課税総所得金額等が1,000万円を境に、率が半分になります。

配当の種類1,000万円以下の部分1,000万円を超える部分
株式の配当(剰余金の配当等)所得税10% / 住民税2.8%所得税5% / 住民税1.4%
証券投資信託の分配金(外貨建等以外)所得税5% / 住民税1.4%所得税2.5% / 住民税0.7%
証券投資信託の分配金(外貨建等)所得税2.5% / 住民税0.7%所得税1.25% / 住民税0.35%

住民税の率は、市町村民税と道府県民税に分けて告示されています (株式の配当なら市町村民税2.24% + 道府県民税0.56% = 2.8%)。 外国株の配当は、そもそも配当控除の対象外です。

上場でない株・大口株主の場合

引かれる率が20.42%になります。20.315%と数字は近いのですが、中身が違います。

区分選べる方式
上場株式等(大口株主を除く)20.315%(うち地方税5%)申告不要・申告分離課税・総合課税
大口株主等(持株3%以上)20.42%(地方税なし)総合課税のみ
非上場株式(一般株式等)20.42%(地方税なし)総合課税のみ

20.42%には地方税が含まれていないので、源泉徴収では納税が終わりません。 住民税は、申告した内容をもとに翌年に課されます。

少額配当の申告不要

非上場株式の配当は、1回に受け取る額が下の額以下なら、所得税の確定申告をしなくてかまいません。 額は配当計算期間の月数で変わります。

配当計算期間この額以下なら申告不要
12か月100,000円
6か月50,000円
3か月25,000円

申告しなくてよいのは所得税だけです。 住民税は、少額配当でも申告が必要です。

知っておきたい点

  • 所得税と住民税で、違う方式は選べません。2023年分(令和5年分)の所得から、 所得税で選んだ方式が住民税にもそのまま適用されます。 「所得税は総合課税、住民税は申告不要」という組み合わせを書いた解説がまだ多く残っていますが、 いまは使えません。
  • 損と相殺したいなら、総合課税ではありません。株の売却損と配当を相殺できるのは申告分離課税のほうです。 総合課税は配当控除が使えるかわりに、相殺はできません。
  • 銘柄ごとに選ぶことはできません。その年に受け取った上場株式等の配当は、まとめて同じ方式になります。
  • 外国株の配当は別の話が加わります。現地でも課税されるため、日本の税と二重になります。 申告して外国税額控除を使う道がありますが、配当控除の対象にはなりません。
  • NISA口座は条件つきで非課税です。口座で買っただけでは足りず、配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」にしている必要があります。

この数字を使って計算する

ここに載せている率と控除額を、そのまま使って計算しています。数字を書き写す必要はありません。

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出典

この数字の更新について

  • ・税制と保険料率は、金利のような自動反映にしていません。
  • ・一次資料の取得 → 差分の検知 → 人による確認 → 確認日の記録 → 反映、の順で更新します。
  • ・改正の適用時期は「年分」と「施行日」でずれることがあり、数値だけを機械的に差し替えると、 その年の途中で誤った額を出すことになるためです。
  • ・値のすぐ横に確認日を出しています。古いまま置かれていないか、そこで判断できます。