国税庁・東京都主税局

生命保険料控除は、いくらまで引ける?

払った保険料が、そのまま引けるわけではありません。 払込額が増えるほど引ける割合は下がり、区分ごとにも合計にも上限があります。 さらに、所得税と住民税では段の切れ目も上限も違います。

控除額は、戻ってくる税金の額ではありません。

ここに載せているのは、課税所得から引く額です。手元に戻る額は、これに自分の税率をかけた分。 たとえば所得税の控除額が40,000円でも、税率10%の人なら 税額が減るのは4,000円ほどです。

改正時取得2026年8月28日確認国税庁・東京都主税局の公表ページ

「年分」と「施行日」は別のものです。

適用期間:2026年12月1日から(終わりは未定)

ここに載せているのは 2026年分の所得に対して 最終的にかかる額を決めるルールです。施行日は2026年12月1日で、いまのところ次の改正は決まっていません。施行日までの毎月の源泉徴収は、改正前の税額表で行われます。 毎月の給与から引かれている額と、年末調整・確定申告で確定する年間の額は一致しません。

3つの区分に分けて計算する

生命保険料控除は1本の枠ではありません。次の3つに分け、区分ごとに計算してから合計します。 どの区分になるかは、保険会社から届く控除証明書に書かれています。

区分控除証明書での書かれ方
一般生命保険料一般
介護医療保険料介護医療
個人年金保険料個人年金

介護医療保険料控除は、新契約でできた区分です。旧契約の医療保険・介護保険の保険料は、 この区分ではなく一般生命保険料として扱います。

新契約と旧契約

2012年1月1日以後に結んだ契約が新契約、 それより前が旧契約です。 表も上限も別で、旧契約のほうが1区分あたりの上限は大きく (所得税50,000円/新契約は40,000円)、 そのかわり区分は一般と個人年金の2つしかありません。 契約した時期だけで決まるものでもなく、更新や特約の中途付加をすると、 そこから新契約の扱いに変わることがあります。 控除証明書に「新」「旧」と書かれているので、そちらで判断してください。

所得税の計算式(2026年分)

新契約(2012年1月1日以後)

年間の支払保険料控除額
20,000円以下支払保険料の全額
20,000円超 40,000円以下支払保険料 × 1/2 + 10,000円
40,000円超 80,000円以下支払保険料 × 1/4 + 20,000円
80,000円超一律 40,000円

旧契約(2011年12月31日以前)

年間の支払保険料控除額
25,000円以下支払保険料の全額
25,000円超 50,000円以下支払保険料 × 1/2 + 12,500円
50,000円超 100,000円以下支払保険料 × 1/4 + 25,000円
100,000円超一律 50,000円

住民税の計算式(2026年分)

所得税の表を住民税に流用することはできません。段の切れ目も、掛ける割合の変わる位置も違います。

新契約(2012年1月1日以後)

年間の支払保険料控除額
12,000円以下支払保険料の全額
12,000円超 32,000円以下支払保険料 × 1/2 + 6,000円
32,000円超 56,000円以下支払保険料 × 1/4 + 14,000円
56,000円超一律 28,000円

旧契約(2011年12月31日以前)

年間の支払保険料控除額
15,000円以下支払保険料の全額
15,000円超 40,000円以下支払保険料 × 1/2 + 7,500円
40,000円超 70,000円以下支払保険料 × 1/4 + 17,500円
70,000円超一律 35,000円

同じ区分に新契約と旧契約の両方があるとき

足すのではなく、次の3つを計算して、いちばん大きい額を採ります。 足したほうが必ず得になるとは限らないためです。

  1.  新契約と旧契約それぞれの控除額を合計する(上限は新契約の区分上限)
  2.  新契約だけで計算する(上限は新契約の区分上限)
  3.  旧契約だけで計算する(上限は旧契約の区分上限)

旧契約の払込が多い人は、新契約を無視して旧契約だけで計算したほうが大きくなります。 旧契約の区分上限のほうが10,000円高いためです。所得税では「旧契約の払込が6万円を超えるかどうか」が目安になりますが、この6万円を住民税に持ち込むと合いません。住民税は切れ目も上限も違うので、所得税と住民税で採用される計算が別々になることがあります。

上限

上限は2段構えです。まず区分ごとに頭打ちがあり、そのうえで3区分を合計したところにもう一度かかります。 区分ごとの上限を3つ足した額が、そのまま引ける額の上限にはなりません。

所得税住民税
1区分の上限(新契約)40,000円28,000円
1区分の上限(旧契約)50,000円35,000円
3区分を合計した上限120,000円70,000円

住民税は、新契約の区分上限28,000円を3区分とも使い切っても84,000円にしかならず、合計上限70,000円で削られます。3区分すべてに入っている人ほど、 住民税側は上限に当たりやすくなります。

2026年分・2027年分の特例(23歳未満の扶養親族がいる場合)

23歳未満の扶養親族がいる人は、一般生命保険料の新契約分にかぎり、下の表で計算します。上限が40,000円から60,000円に上がるだけでなく、段の切れ目もすべて変わります。

年間の支払保険料控除額
30,000円以下支払保険料の全額
30,000円超 60,000円以下支払保険料 × 1/2 + 15,000円
60,000円超 120,000円以下支払保険料 × 1/4 + 30,000円
120,000円超一律 60,000円
  • ・所得税だけの特例です。住民税に同じ仕組みはありません。
  • ・介護医療保険料と個人年金保険料は、これまでどおりの表で計算します。
  • ・3区分を合計した上限120,000円は据え置きです。 3区分すべてを上限まで使っている人は、増えた分が合計上限に吸われて、引ける額は変わりません。
  • ・旧契約分には適用されません。

期限のある措置です。令和7年度改正では令和8年分だけでしたが、令和8年度改正で 令和9年分(2027年分)まで延長されました。令和10年分以後は決まっていません。 本人の所得による制限はなく、扶養親族の年齢だけが条件です。

なぜこの数字を持っているか

手取りを出すには、税率だけでなく控除の額が要ります。生命保険料控除は区分・新旧・税目で 6通りの表があり、どれを使うかで額が変わります。年分ごとに丸ごと持ち、過去の年分も消しません。 消すと、以前に出した診断結果を同じ数字で再現できなくなります。

出典

この数字を使って計算する

ここに載せている率と控除額を、そのまま使って計算しています。数字を書き写す必要はありません。

自分の年収で手取りを計算する

この数字は、自動では書き換えません。

生命保険料控除の段の表と上限は月1回の見張りで公表ページと突き合わせていますが、 差が見つかっても値は自動で入れ替えません。改正の「年分」と「施行日」はずれる年があり、 公表ページの数字をそのまま入れると、年の途中で誤った額を出すことになるためです。 人が確認してから、期間を足す形で反映します。

この数字の更新について

  • ・税制と保険料率は、金利のような自動反映にしていません。
  • ・一次資料の取得 → 差分の検知 → 人による確認 → 確認日の記録 → 反映、の順で更新します。
  • ・改正の適用時期は「年分」と「施行日」でずれることがあり、数値だけを機械的に差し替えると、 その年の途中で誤った額を出すことになるためです。
  • ・値のすぐ横に確認日を出しています。古いまま置かれていないか、そこで判断できます。